CINEPO.comスタッフ日記

ご挨拶

皆さん、こんにちわ。【CINEPO.com】のスタッフが綴るページにようこそ!
成人映画というのは、日本独特の発展をし、数多くの名作、監督・俳優を始めとする優秀な人材を送り出してきましたが、やはりHがメインゆえ、どうしても日本映画史の裏面扱いになり、作品そのものや、ポスターなどの関連品も使い捨ての感覚でした。
ぼくたち【CINEPO.com】のスタッフは、そんなグッズたちに精一杯愛情を注ぎ、それらを愛してくださる皆さんへお届けしたいと思っています。
【CINEPO.com】の商品一覧などは本ページをご覧いただくとして、ここでは数名のスタッフたちがそれぞれの視点で、お奨め商品や、あるいは日常のことなどを徒然なるままにご紹介していきたいと思います。
愉快なメンバーたちのけったいな日々、どうぞお楽しみに。
また、お読み下さった皆様からのコメントもお待ちしております。


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南木顕生 遺稿集

 2014年4月4日、脚本家・南木顕生がこの世を去った。享年49歳。
 生前、何作か仕事をしたことのあるぼくは、その訃報を知ったとき、衝撃を受けた。その若さゆえにだ。が、その死因を聞いて、どこか納得もした。あの酒の飲み方、そして四六時中煙草をふかしている彼の姿から、急性大動脈解離という病名に違和感を感じなかったからだ。かなり短かったけど、それも彼の、南木顕生という映画屋さんの生き方なんだよなと思うことにした。
 そしてその夜、ぼくは一人で深酒をした。
 
 南木顕生が去って、3年。オムロさんから「南木顕生 遺稿集」という素晴らしい本が今年、出版された。
 彼が残した数十本のシナリオの中から、4作品が収録され、その他に彼が書きためていた映画日記やら批評文をまとめた、367ページにもなる大著だ。

南木顕生 遺稿集

 映画日記やら批評文が、むちゃくちゃに面白い。特に、ロマンポルノ各作品に対しての、彼の観察眼には敬服する。心から映画が好きで好きでたまらない人だったんだなというのが、ひしひしと伝わってきた。ロマンポルノが好きな方、あるいは研究をするような方にとっては、今後は本書は必読の書になるかもしれない。
 興味のある方はぜひ、買って、ご一読いただきたい。
 定価は3,200円+税。

 ぼく自身が関わった彼との仕事のひとつに、彼の脚本作で、大木裕之監督作品『たまあそび』がある。 その中で、ロケ現場に行って、宿で酒を飲みながら煙草をふかし、甲高い声で何か叫んでいる彼の姿が一瞬登場する。フィクションなのかドキュメンタリーなのか分からない撮り方をする大木作品ならではのシーンだからなのだが、これが南木顕生がスクリーンに映し出される唯一の作品ではないだろうか。
 今後『たまあそび』を見る機会がある方、ぜひ南木さんを探してみて下さい。

                                      プロデューサー S・K

ホワイトリリー

 「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」の最終作について。
 日活入社によって映画の世界に入ったのが、中田秀夫氏。ペーペーの助監督から始まって、ロマンポルノの現場で映画を学ばれた。上垣組、黒沢組などに付いておられたようだが、ご本人に言わせると「ぼくは優秀な助監督ではなかった」ということになるようだが、それでもいつかはロマンポルノを監督するというのを夢見て、現場を走り回っておられたのに違いない。
 が、1988年、日活はロマンポルノの製作を中止し、そのせいで若き中田秀夫は、夢を叶える前に日活を去ることになる。
 その後の中田秀夫監督の活躍は皆さんが知る通り。ハリウッドでもその名は高い。

 そういう意味からいうと、中田秀夫監督がこの「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」を撮るには、最もふさわしい人だろう。あれから30年、中田秀夫監督、念願のロマンポルノデビューなのだ。

 その『ホワイトリリー』なのだが、いやいや、ねちこい。これでもかとくるエロス描写には、監督の30年間の思いが積み込まれているといえば言い過ぎだろうか。まさに、80年代のロマンポルノの名作を見ているような趣だった。
 じゃ、面白かったのかと言われれば、これがそうでもないんだな。
 じゃ、何が悪かったのかと言われれば、もうこれは「脚本」だ。
 心も身も傷付いた主役の女性が、心も身も捧げるように惚れる陶芸家の女性先生というのが話の芯なのだが、その女性先生がちっとも魅力的でないのだ。いや、これは演じた役者のことではない。脚本上の設定として、まったく魅力的でない人物を造形してしまったのが原因なのだ。芯がずれてしまったので、主人公の行動に説得力が伴わない。これはつらい…。そこに男が絡んできても、女性先生が光らないので、三人の三角関係がドラマを生んでこない。もったいないとしか、言いようがないのだ。

 「百合族」という言葉を生み出したのもロマンポルノだった。中田監督の、それらも含めたすべてのロマンポルノへのオマージュは感じられるのだが、いかにも中途半端な作品になってしまった。が、機会があれば、ぜひまた、中田監督のロマンポルノを見てみたい。その際には、もう少し脚本を練って。

                                          フリーライター 宇喜多洋平


アンチポルノ

 ちょっと遅くなっちゃったけれど、続いて「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」第4弾。園子温監督の『アンチポルノ』。

 まず、ぼくの個人的な主観をはっきりと書いておきたい。あくまでも、個人的な思考です。それを踏まえたうえで、お読みいただきたい。
 ぼくは常々、なぜ日本人女性の多くが、髪を茶髪にし、美白美容液や化粧品を使いまくり、巨乳であることに憧れるのか、疑問を感じていた。そうまでして白人女性になりたいのか。白人女性は美の目標なのか…。
 日本語の表現に、「緑の黒髪」という女性への最大賛辞の言葉があるように、日本人女性の本来の美しさは、艶やかな黒い髪と、程よい色のついたきめ細かい肌、そしてそんな身体つきに似合ったバランスの良いバスト、それこそが日本人の、いや、もっと広範囲で言うと、アジア女性の最大の魅力なんじゃないかと思っている。何も日本人は、アジア人は、白人になる必要なんてないはずなのだ。あなたたちは、本来の姿が一番美しく、そして魅力的で、セクシーだ。絶対、そうだ。某国総理大臣の言う「美しい日本を取り戻す」というキャッチフレーズは、彼の考えるそっち方面ではなく、ぜひこっち方面で実践してもらえないかと、本気で思う。
 そういう意味で、この『アンチポルノ』という映画を観て、ぼくは筒井真理子さんの、黒々とした、手入れも何もしていないかのような、猛々しい陰毛が見えた瞬間に激しく欲情してしまった。まさに「緑の黒髪」だった。この「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」シリーズ中、最大のエロシーンだ!
 園監督が『アンチポルノ』と題し、ロマンポルノに、いや、日本のエロスの観念に対して、強烈なアンチテーゼを挑んできたこの作品で、まさか日本女性の一番の原点ともうべき姿にこんなに欲情する観客がいるなんて…。監督、思いもされてなかったでしょうね。改めてぼくは、自分の主観が間違っていなかったことを確認できたということか。いやはや、やっぱり映画は凄い。

 しかしながらこの作品を、上映してみようかなと思われる成人映画館があるとするならば、ぼくはやめておいた方がいいですよと、迷わず進言する。ぼく個人は面白く見たし、これもありだとも思う。映画という表現方法の多様さを実感できる作品でもある。でも、「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」というくくりでこれを製作し、上映するにはこれはエゴだ。それは監督のせいではなく、プロデューサーの責だ。ロマンポルノという言葉に魅かれてやって来る映画館のお客さんが、これを喜ぶとはとても思えないのだ。
 「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」ではなく、この作品は、単独で作られるべきだった。園監督自身が言われているように、次回ははっきりと「若松孝二リスペクト」と銘打った作品をお願いしたい。それをぜひ観たい。
 『アンチポルノ』は、タイトルといい、何とも残念なというか、複雑な心境になった作品だった。

                                      フリーライター  宇喜多洋平

ゴールデンウィーク期間の営業について

 まもなくゴールデンウィークがやって来ます。
 今年は最長9日連休という方もいらっしゃるとか。皆さんのご予定はもうお決まりですか?

 いつも【CINEPO.com】をご愛顧いただきまして、まことにありがとうございます。

 さて、【CINEPO.com】のゴールデンウィーク期間の営業のご案内です。

 【CINEPO.com】の営業は、基本的に銀行、郵便局の営業日と同じになります。カレンダーどおりです。
 ですので、4月29日と30日の土曜・日曜、そして5月3日の水曜日から、7日の日曜日まではお休みとなり、この期間中の商品発送は5月1日(月)と2日(火)のみ。休み明けての発送は8日(月)からとなります。
 お休み中の間も、ご注文は24時間無休で受け付けておりますが、銀行及び郵便局がお休みですので、ご入金の確認と発送業務が出来ません。どうかそこのところはご了承いただきますようお願い申し上げます。

 特に3日からの連休中に商品の受け取りをご希望の場合、銀行振り込みを選択されたお客様は、遅くとも2日(火)の午後1時ぐらいまでにご入金をいただける環境でご注文下さい。代引きを選択されたお客様は、2日(火)の午後2時ぐらいまでにご注文下さい。それが連休前の最終発送となります。
 なお、地域によりましては、ご要望に添えないこともございますので、早めにご注文いただきますようお願い申し上げます。

 連休明けは、8日(月)からの発送となりますが、ご注文が重なって発送準備に時間がかかる可能性が高いと思われます。日時指定をご希望の方は、必ず、到着を10日(水)以降でご指定下さい。

 お手数をお掛けいたしますが、上記年内営業の期日だけご注意の上、このゴールデンウィーク期間中もお気軽に、【CINEPO.com】での貴重な映画グッズのショッピングを、どうぞお楽しみ下さい。
 ありがとうございました。

牝猫たち

 続いて「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」第3弾。白石和彌監督の『牝猫たち』。

 風俗で働く女たちというのを、ロマンポルノでは数多く描いてきた。江戸時代の遊女から、バブル突入直前の都会の女まで、時にはもの哀しく、時にはあっけらかんとしたたかに、女たちはスクリーンから、見ている男たちへ何かを訴えかけてきた。秀作も多い。それらには、なぜ女たちはそこにいるのかと問いかけてきていたからだ。白石監督もそこのところを狙われたんだと思う。ある意味、ロマンポルノをリスペクトするには、格好の題材だろう。
 が、である。この『牝猫たち』に登場する、人妻デリヘルに所属する3人の女性たちには、そんな「なぜ」が見えてこないのだ。根本的に、あんなダメダメの男が経営する店に所属し続けるという、女たちの行動そのものに納得がいかない。東京の池袋って、すぐお隣の大塚も含めて、何千という風俗店があるはずなのに、だ…。
 3人の女性たちは、どうしてそこで働くのか。何を得たいのか。そんなことは、見るものは関係ないのか…。

 確かに、現代社会の病んだ現状、例えば、ネットカフェ難民、子供への虐待、引きこもり、セックスレス夫婦などなど、社会問題も多く盛り込まれているが、それはこの作品の上では飾り物にしかなっていないのだ。唯一、感情移入できたのは、妻に先立たれた老人と表面的には夫婦仲が良好な女性との関係だが、最後に至って、老人が生きていても仕方がないので首を絞めてくれまではいいが、その死に直結する悶絶の中老人のペニスがなんと勃起してしまい、そのペニスで彼女が死姦までしちゃうとなると、おいおいなんか違うだろうと思いたくもなる。
 
 新宿や渋谷じゃなく、池袋。東京に詳しくもないぼくでも、監督の意図は分る。スマートに生きられない女たちがいる町、それは池袋なんだろう。だからこそ、「なんでスマートじゃないんだわたしたち!」というのを、もう少し丁寧に描いてほしかった。
 都会では今夜も、「さ、給料が出たぞ! 今夜は女でも買いに行くか!」とか言ってる男たちが大勢いるに違いない。そんな男たちをぎゃふんと言わせてもらいたかった。それもポルノ映画のあり方だと思うのですが。

                                             フリーライター  宇喜多洋平

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